中学受験者数は年々増加
ここ10年ほど、少子化や公立離れの影響もあって中学受験者は毎年増加しています。2002年に文部科学省が進めた「ゆとり教育」の一部として、学習指導要領が改訂されたことにも原因があると思われます。
主な改訂内容は学習内容が約30%カットされ、週休2日制が導入されるというものです。これにより学生の学力低下の不安が高まりました。一方私立校は、効率的で質の良い授業やカリキュラムを目指し、学力向上に努めました。その結果私立校の人気がますます高まったのです。
以下に首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉)の中学入試の近況のデータをのせました。
| 入試年度 | 首都圏 受験者数 |
全国小6 児童数 |
首都圏小6 児童数 |
首都圏割合 | 受験率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2000年 | 38,500 | 1,326,960 | 308,363 | 23.2% | 12.5% |
| 2001年 | 39,300 | 1,301,375 | 305,742 | 23.5% | 12.9% |
| 2002年 | 38,500 | 1,239,194 | 290,560 | 23.4% | 13.3% |
| 2003年 | 40,400 | 1,214,274 | 288,047 | 23.7% | 14.0% |
| 2004年 | 43,200 | 1,217,419 | 293,219 | 24.1% | 14.7% |
| 2005年 | 44,700 | 1,203,193 | 290,241 | 24.1% | 15.4% |
| 2006年 | 47,100 | 1,192,343 | 293,775 | 24.6% | 16.0% |
| 2007年 | 52,000 | 1,232,292 | 307,011 | 24.9% | 16.9% |
| 2008年 | 52,500 | 1,182,241 | 295,792 | 25.0% | 17.7% |
(児童数:文部科学省学校基本調査より 受験者数:四谷大塚のデータより 公立中高一貫校の受験者は除く)
少子化の流れに反して、首都圏では小学6年生の児童の割合が増えています。
結果的には日本全体で見ると、小学6年生の児童数はこの10年間30万人ほどでほぼ変わっていません。地方で過疎化が進むなか、都市部での人口増加によって大幅な減少が抑えられているようです。
2000年度の中学受験者は38,000人を超え、2,008年度には52,000人を突破しました。割合でいうと、約8人中1人だったものが約5.6人中1人になっています。
今後もこのような傾向は続くでしょう。受験戦争はますます激しくなっていくようです。
また、近年新たな状況として、公立の中高一貫校が増えているようです。
首都圏ではすでに10校以上が開校されています。
東京では都立小石川中等教育学校、都立両国高等学校附属中学校、千代田区立九段中等教育学校など5校に加えて、
都立立川国際中等教育学校(以下、立川国際)と都立武蔵高等学校附属中学校(以下、都立武蔵)の2校が2008年に開校されました。
08年度の入試ではどちらの学校とも高倍率が予想されましたが、以上のすべての学校の中で男女ともに実質倍率で1位と2位を占めました。ちなみに実際の倍率は、都立武蔵男子14.4倍、女子15.2倍、立川国際男子11.0倍、女子17.0倍(全て一般枠)という結果でした。
神奈川では09年度に初の公立中高一貫校が開校されました。相模原中等教育学校(以下、相模原)と平塚中等教育学校(以下、平塚)の2校です。こちらも高倍率を記録し、相模原が16・41倍、平塚が6・45倍となりました。
千葉、茨城でも08年度にそれぞれ県立千葉中学校、県立並木中等教育学校が開校されました。これらも二桁、もしくは二桁近くの倍率となりました。
以上の記録を見てもわかると思いますが、公立中高一貫校はとても人気が高いのです。人気の理由としては、将来性や、金銭的なことが考えられますが、どちらにせよ今後の中学受験のあり方に大きく影響を与えてくることは間違いないでしょう。
受験者はより多くの選択肢を持つことが出来るようになりますが、競争も以前にも増して厳しくなっていくことも考えられます。
私立校側としても併願者のことを考慮し、公立中高一貫校で実施されている「適性検査」を視野に入れた問題作りもされていくかもしれません。
最終更新 (2010年 4月 10日(土曜日) 13:05)










